「人生100年」をどう生きるか? 親のこと、自分のこと

 新聞や雑誌の記事の見出しには、「人生100年時代」の言葉が躍っています。平均寿命が伸び、健康寿命との差が少し狭まったのは良いことですが、寿命が延びたことを喜ぶより、長くなった人生をどうやって乗り切るのか?「健康」、「お金」の不安を軽減するために「仕事」はどうするのか?「寝たきりにならない体をつくる。」、「老後の収支を考えて、不足時に備える策を!」が必要だと、急かされるような気分になります。
 どれを見てもなるほどと思うことがある一方で、今からじゃ間に合わないと不安を駆り立てられもします。そういう時には、書いてあることの「良いとこ取り」をして、ひとまず自分に都合の良いことから取り入れていくようにします。
 そんな時目に留まったのが、『「今」を一生懸命に生きる。』と『心の平穏があってこその「健康」』。です。
 『「今」を一生懸命に生きる。』には、やるべきたくさんの課題に、瞬間、瞬間に対処していれば、先々のことなどを考えている暇はない。「今日」がとても充実している人は、身体が老いるスピードも落ちる。と書かれています。『心の平穏があってこその「健康」』。には、健康になることは人生の目的なのだろうか?という投げかけがありました。健康でありたいと願うのは、元気で仕事を続けたい。会いたかった友人と旧交を深め、行きたかった場所を訪ねたい。自由な時間を楽しみたい…。そのための手段であり、条件です。楽しいことを考えていると気持ちに張りができ、なんだか 元気になってきます。
 それにしても、今を生きる先に必ず訪れる老 いをどう考え、備えるかを避けては通れませ ん。「人生100年時代」を生きる上で考える視点 を整理することは必要です。それこそが「備え あれば憂いなし。」への道とも言えるのではない でしょうか。

高齢者住宅情報センター 東京センター長 久須美 則子